今回の記事は、
- アメリカの会社には、どんな種類の休暇があるの?
- アメリカ人は、どんな時に休暇を取るの?
- アメリカの会社で休暇届を出すのって大変?
という悩みを持ったあなたに向けて、
2018年からアメリカで仕事をしている私が、アメリカ企業の休暇事情を紹介します。
- アメリカの会社で取り扱われている休暇の種類
- アメリカ人が休暇を取る時期
この記事を読む事で、アメリカの会社で働いている人は、休暇の取り方が分かるようになり、必要な時に心も体も休められます。
休みを取ることは、とっても大切だよ!
慣れない環境で頑張りすぎないように、しっかりと自分の心と体の調子を見極めて必要な時には休みを取ろうね
この記事には、アフィリエイトリンクが含まれています。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
目次(読みたいところをクリック)
アメリカでの仕事の休み方 【休暇の種類】
会社で働いていると、「お給料」の次に気になるのが「休暇」ではありませんか?
お給料も休暇も、一生懸命働いた対価として受け取るものであり、また、次により良いパフォーマンスが出来るように自分を労わるために使うものでもあります。
日本では、
- 有給休暇が残っているのに消化できずに流しちゃった
- 新入社員だから有給休暇を取りにくい。。。
- 休暇届の理由をなんて書こうか悩む
というような話も聞きますが、アメリカではどうなのでしょうか?
3年間アメリカで働いて感じた、「アメリカ企業の休暇事情」を紹介していきます。
英語で休暇は、
time off, day off, leave, vacation
と言います。
お給料をもらいながら休める有給休暇は、paid day offだよ
まず初めに、アメリカの会社で取り扱われている休暇の種類から見てみましょう。
休暇の名前やその休暇を使えるかどうかは、会社ごとに若干の差はありますが、アメリカでは大きく分けて9種類の休暇があります。
- Holiday Time
- Vacation Time
- Sick Time
- Short-Term and Long-Term Disability
- Personal Time
- Bereavement
- Voting Time
- Parental Leave
- Jury Duty
1.Holiday Time
Holiday Time(ホリデータイム)は、アメリカの祝日に合わせて与えられる休暇です。
アメリカには、連邦政府が定めた祝日が1年の内11日間ありますが、会社によっては、ある祝日は休みにならない場合もあります。
私が働いている会社では、Columbus Day(コロンブス記念日)とVeterans Day(ベテランズ・デー)は休暇として定められていませんが、その他の9つの祝日は全て休暇となっています。
2.Vacation Time
Vacation Time(バケーションタイム)は、その名の通り仕事から離れて1人で、または家族・友達と時間を過ごし気持ちをリフレッシュする為に使える休暇です。
どの程度のバケーションタイムが与えられるのかは、会社や職種などによって様々です。
私が働いている会社では、毎月13時間ずつ与えられ、最高で160時間まで貯めることが出来ますがそれ以降は流れていきます。
また、80時間までならば次の年に持ち越すことが出来ます。
毎年、周りの人の迷惑にならない程度で最大限バケーションタイムを貯めて日本の実家に帰っています。
3.Sick Time
Sick Time(シックタイム)は、自分やimmediate family(親・兄弟・子供などの近親)が体調が悪い時に使える休暇です。
また、その日に体調が悪くなかったとしても、健康診断や検診の際にも使えます。
メンタルヘルスの先進国であるアメリカでは、体の健康だけでなく心の健康も重要視しているので、特定の州では、カウンセリングを受ける為にSick Timeを使えます。
カリフォルニアのようにある州では、DVやセクハラ、ストーカーの被害に合っている場合にもSick Timeが使えるんだって
以上の3つが代表的な休暇ですが、他にもこまごまとした休暇の種類があるので簡単に紹介します。
- Short-Term and Long-Term Disability
- けがや病気、出産などが理由でしばらく働く事ができない時に利用できる休暇
- Personal Time
- 子供の学校行事への参加、家や車の修理のアポイントメントなどシックタイムやバケーションタイムに該当しない場合
- Bereavement
- 家族や知り合いが亡くなった時に使える休暇
- 取れる休暇の長さは、亡くなった方との関係性などによって違ってくる
- Voting Time
- 選挙に投票する時に使える休暇で、数時間だけと限定的に与えられることが多い
- Parental Leave
- 子供が産まれた時や、養子を迎え入れた時、またケアが必要な子供がいる場合に使える休暇
- Jury Duty
- 陪審員制度があるアメリカで陪審員として選ばれた時に使える休暇
アメリカでの仕事の休み方 【アメリカ人の休暇の取り方】
驚くことにアメリカでは、企業が社員に有給休暇を与えなければいけないという法的な義務はありません。
また、祝日の日数も日本と比べて少ないうえに、ある祝日は休暇にならない会社も多いようで、休暇事情だけを見たら日本人よりも働いているように見えます。
しかし、実際にアメリカで働いている私の肌感覚からしたら
「やるべき事さえやっていれば、いつでも簡単に休暇を取れて、自由時間も多いな」
という感想です。
このように感じる理由として、
- 成果主義
- アメリカ人の休暇に対する考え方
- 多文化と個人の自由を尊重する考え方
などが挙げられると思います。
日本では、お正月休みやゴールデンウィーク、お盆などと社員が一斉にお休みする期間が決まっているけれどアメリカは違うよ
成果主義
「成果主義」が徹底されているアメリカの会社では、自分がやらなければいけない仕事をしっかりとこなしてさえいれば、あとは比較的自由にやらせてくれます。
ここで「成果主義」というと、「与えられた仕事だけをただこなせば良い」と考えがちですが、アメリカの「成果主義」は若干違います。
アメリカでは、自分の成果が自分の評価や給料・キャリアアップに直結するので自分が自分の成果に1番責任を持たなければいけません。
そこで、最高のパフォーマンスをするためには、「どのような時にどのように休むのが1番良いのかを知っている自分が休むタイミングを決めよう」という考え方を持っているので、決まった時期だけでなく必要であると感じるならばいつでも休暇を取れます。
アメリカ人の休暇に対する考え方
基本的にアメリカ人は、「良い仕事をするためには、しっかりと休もう」「休暇を取ることは大切!」という考えを持っています。
なので、やるべき事さえこなしていれば、他の人の目を気にする事なく休暇届を出せます。
実際に私も上司から、「休暇は、仕事を頑張って与えられたあなたが使える権利なんだからしっかりと使わなきゃダメだよ」と言われました。
上司を始め、周りの人たちがそのような考え方を持っていると、後ろめたさやストレスなく休暇届を提出できます。
多文化と個人の自由を尊重する考え方
アメリカでは、様々な国の文化・宗教・伝統・バックグラウンドを持った人たちが1つの場に集まり暮らしています。
なので、アメリカで制定されている連邦祝日や州の祝日だけではカバー出来ないほどの宗教的・人種的・民族的に特別な日があります。
このような理由からも、休暇を取る時期は個人の自由に任されています。
しかし、独立記念日(7/4)・サンクスギビングデー(11月第4木曜日)・クリスマス(12/25)というような祝日は、前後に有給を入れて大型連休として休みを取るアメリカ人が多いです。
先程も紹介したようにアメリカでは、企業が社員に有給休暇を与えなければいけないという法的な義務はありません。
実際に2020年にアメリカ合衆国労働省で調査した内容によると、約70%の人しかSick TimeやVacation Timeを有給としてもらえていませんでした。
その他の人たちは、有給を与えられずに働いているのです。
定められた規則が無く、個人の自由を尊重し、成果主義だからこそ、職種や会社によって休暇の取り方は全く違ってきそうだね
アメリカでの仕事の休み方 まとめ
今回の記事では、アメリカでの仕事の休み方を紹介しました。
- アメリカでは大きく分けて9種類の休暇がある
- アメリカでは有給休暇が法的に義務付けられていないため、有給休暇をもらえない会社もある
- アメリカでは日本と違い社員が一斉に会社を休む期間は定められていない
- 休暇を取る時期は、個人の自由に任されている
アメリカも日本も休み方は全く違いますが、両方とも良い面もあれば悪い面もありますね。
どのような状況でも無理をしたり長期間ストレスを感じ続けるのは良くありません。
その様な時は、しっかりと休暇を取って体も心も休めるようにしましょう。
こんにちは、BoneyB(ボニービー)です